NOVELIFE

読了した小説のささやかな記録。

『臨床真理』柚月裕子

朝晩だいぶ涼しくなってきた。というかむしろ寒いくらい。もうすぐ岩手に雪が降る季節がやってくる。いや、まだ気が早いかな。笑


そう、僕は岩手に住んでいる。


そして先日知った作家、柚月裕子さん。僕と同じ、岩手出身だった。それだけで読む動機となるのは言うまでもない。あんまり作家さんの出身地など気にする事はないのだけど、同郷となれば話は別だった。


デビュー作から読んでみようか、という気になり、今回の『臨床真理』を購入。そして読了。第7回『このミス』大賞受賞作。

感想

まず一言。とにかく読みやすかった。最後まで、特に違和感を感じることなく読了。平坦と言えば平坦だけど、それでも読み進められたのは、その流れに滞りを感じることがなかったから。流れが綺麗。


障害者施設の闇や、障害者の性など、テーマは重いけど、重圧感はなかった。特に終盤までは、かなり緩やかに進む。終盤になりサスペンス感が増し、ドキドキ。ただ、その終盤のある場面。僕としては、いらない描写だと思ったけど、柚月さんにしてみたら、きっと必要だったのだろう。あれを女性が書いた、ということが重要な気もする。


深く入れ込むような個性的な登場人物はいなかったけど、それぞれの人物がバランスよく描かれていたように思う。素晴らしいストーリーの流れの中で、個性的で、且つ僕が気に入ってしまうような登場人物が現れるようなことがあれば、文句なくお気に入りの小説となるだろう。


また別の、柚月裕子さんの小説を読もうと思う。