ミステリな記憶

ミステリな小説に関する外付けメモリブログ

【海外ミステリ】『暁の死線』ウイリアム・アイリッシュ 66P



再び海外へ出国。ニューヨークへ。

ウイリアム・アイリッシュの『暁の死線』



ウイリアム・アイリッシュについてはこちらを↓

【海外ミステリ】『幻の女』ウイリアム・アイリッシュ - 僕のミステリな記憶


さらりと内容

大都会で夢破れたブリッキー。ある夜、彼女は1人の男、クィンと出会う。盗みを働いてしまったという彼の話を聞き、一緒に返しに行こうと提案。しかし、返しに行った先で、男の死体を発見してしまう。このままではクィンに容疑が。。

ふたりは夜のニューヨークを駆け回り、真犯人を必死で探す。果たして、男の死が明るみに出る前に真犯人を見つけ出すことができるのか。


(解説 / 管理人ぽっさん)

感想

サスペンス感は『幻の女』のほうが優れてるかな。それに、ミステリというより、ロマンスという気もする。

にしても、冗長にも思えるこの小洒落た文体で、このドキドキなサスペンス感は唯一無二なのではないかな。

不思議な魅力。

評価(僕の好み偏重型)


謎への吸引力 ★★★☆☆
展開の吸着力 ★★★★☆
結末の意外性 ★★★☆☆
登場人物の個性 ★★★☆☆

ぽっさんポイント 14P

合計 66P


最後に一言

癖になる不思議な魅力を持った作家さん。気の長いミステリ好きな人にはオススメ。

【国内ミステリ】『春から夏、やがて冬』歌野晶午


続けて国内ミステリ。


歌野晶午さんの『春から夏、やがて冬』


【著者】歌野晶午

1961年千葉県生まれ。東京農工大学農学部卒業。1988年「長い家の殺人」でデビュー。2003年刊行の「葉桜の季節に君を想うということ」で、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を十分。「2004年版このミステリーがすごい!」第1位にも輝く、2009年刊行の「密室殺人ゲーム2.0」では第10回本格ミステリ大賞を受賞。


さらりと内容

スーパーの保安責任者の平田。そのスーパーで万引きをした女。いつもは容赦のない厳しい対応をする平田だったが、その女が「昭和60年生まれ」というだけで、簡単に解放してしまう。それから女は平田のもとへ度々現れるようになり。。


(解説 / 管理人ぽっさん)


感想

とにかく一気読み。そしてなんとも遣る瀬ない読後感。もはや溜息しか出なかった。

不条理だけど、そんなものなのだ。人間なんてのは。と思うしかなかった。

これはミステリ小説としてよりも、一般小説、文学的な作品として読むほうがいいかもしれない。

文学的ミステリ小説ではなく、ミステリ的な文学小説だった。

評価(僕の好み偏重型)


謎への吸引力 ★★★☆☆
展開の吸着力 ★★★★☆
結末の意外性 ★★★★☆
登場人物の個性 ★★★☆☆

合計 14P


最後に一言

単純にミステリ小説を楽しみたい人にはオススメできないなあ。

でもそういったカテゴライズ抜きに、とても良い作品。

僕は好きだ。

【国内ミステリ】『さよならの手口』若竹七海


最近は海外ミステリばかり読んでいたので、そろそろ帰国。


若竹七海さんの『さよならの手口』


【著者】若竹七海

1963年東京生まれ。1991年「ぼくのミステリな日常」で作家デビュー。2013年「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞〈短編部門〉を受賞。日常の生活に潜む人間の悪意に対するかわいた視線を持ちながら、決して重苦しくならない洒落たセンスがその作品空間には常に漂っている。

さらりと内容

探偵業を休業し、ミステリ専門の古本屋でバイトする葉村晶に、元大女優から20年前に失踪した娘を探してほしいとの依頼が。娘は何処へ消えたのか。何故消えたのか。そもそも生きているのか。

関わりを持つ人間達の過去を、そして事の真相を葉村晶が徐々に暴いていく。


(解説 / 管理人ぽっさん)

感想

女探偵・葉村晶シリーズ4作目。1〜3作目は未読だけど、噂に聞く葉村晶の不運さ加減を十分味わえた。

序盤から、床下に埋められた白骨に頭をぶつけて病院に運ばれてしまっている。笑

しかし、不運は付いて回るけど、頭のほうはキレキレ。複雑に絡まった人間関係から、真実を導き出していく葉村晶はハードボイルドでカッコよかった。

なかなかダークな事件を軸にしたストーリーだけど、葉村晶のおかげであまりそうは感じさせず、周りを取り巻く登場人物たちも個性があって、飽きさせず。とても読みやすかった◎

なんといっても、ミステリ専門の古本屋「MURDER BEAR BOOKSHOP」の店長の富山さんが素晴らしい。おまけの《富山店長のミステリ紹介》もおもしろかった◎


評価(僕の好み偏重型)

謎への吸引力 ★★★
展開の吸着力 ★★★
結末の意外性 ★★★
登場人物の個性 ★★★★★

合計 14P


最後に一言

エンタメパワー強めなので、ミステリをあまり読んだ事のない人でも全然楽しめる。

僕も、女探偵・葉村晶シリーズ、別の作品も読んでみようと思う。

【海外ミステリ】『幻の女』ウイリアム・アイリッシュ


ウイリアム・アイリッシュ

1903年12月4日ニューヨークに生まれ、1968年9月25日ニューヨークのホテルに死す。コーネル・ウールリッチやジョージ・ハプリィ名義でも作品を発表し、本書や「黒衣の花嫁」「死者との結婚」などの長編と二百以上の中短篇で多くの読者を魅了した。

さらりと内容

妻と言い争い、家を飛び出した男。その夜、偶々バーで出会った女と過ごし、家に戻ると、妻が殺されていた。そして男は妻殺しの容疑をかけられる。しかし、アリバイを証明してくれるはずの女が、過去からも現在からも消えてしまった。

有罪判決を受け、刻一刻と迫る死刑執行のタイムリミットまでに、その女を探し出し、無実を証明することができるか。

そして、男の妻を殺した真犯人は誰なのか?


(解説 / 管理人ぽっさん)


感想

まず物語、そしてその謎への吸引力がすごい。一気に引き込まれた。そして、瞬きさえする暇も与えてくれないスリリングな展開からの意外な結末。

これは間違いなく名作。そして好み◎

また、情景や人間の心理の描写というか表現が素晴らしい。(もちろん訳者さんの力によるところもある)

サスペンスの詩人と呼ばれるのも頷ける。

冒頭の一文は、たびたび引用されるほど、有名のようだし。(読むまで知らなかったけどw)

是非読んでみて確かめてほしい。

評価(僕の好み偏重型)


謎への吸引力 ★★★★☆
展開の吸着力 ★★★★★
結末の意外性 ★★★★☆
登場人物の個性 ★★★☆☆

合計 16p


最後に一言

単なるミステリ作品ではなく、ひとつの文学的な作品として読んでも◎ウイリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)の作品は初めて読んだけど、他の作品も是非読んでみたいなと思う。